「その前に詩優は海斗に会えたの?」
冬樹くんが答える前に倫也が詩優に聞くと、
「海斗はとっくの昔に引っ越して真面目に働いてるみてぇでさ。
真面目に働いてんじゃ族とは関わらねぇほうがいいし、行かなかった」
そう答えた詩優。
…海斗さん、真面目に働いてるんだ。ってことは、やっぱり……あんな依頼をしたのは宮園さんと海斗さんではない確率がすごく高い。
「わかる?榊」
詩優がもう一度聞くと冬樹くんは何かを考えて…。
「これは俺の憶測なんだけど…」
と口を開いた。
「…以前、海斗が怪しげな2人組から何かを受け取ってるのを見たことがある。
近くで見たわけじゃないからそれがなんだったか全然わからないし、そいつらはフードを深く被って顔を隠してたから誰だかわからないけど…」
それが拳銃だという可能性はある、と小さな声で付け足した。



