世界No.1の総長と一輪の花Ⅲ





「もちろん俺は知らないフリをしたんだけど、殴りかかってきて……。あ、この怪我は情けないことに俺が油断してできただけだからね」




冬樹くんはそう言ってまっすぐに私を見る。




…それが、怪我の理由。
……私のせいだ。冬樹くんはもう暴走族をやめて真面目に働いてるのに、私が冬樹くんと関わったりしているから…。




「花、俺のことは何も気にしなくていいから。
それよりも……今、危険なのは花だ。あいつらは何者なのかはわからないけど、とにかく気をつけて」





冬樹くんがそう言ってくれてた時、「お待たせしました」と注文したものが運ばれてきた。

倫也の唐揚げとポテト、それから私のプリンアラモード。





…すごく美味しそうだけど……私はスプーンに手を伸ばせなかった。




冬樹くんは優しいからそう言ってくれるんだ。
…危険に晒してしまったのは紛れもなく私なんだ。





「…本当にごめんね」




そう謝ると冬樹くんは




「族をやめても失恋しても、花とは従兄妹だから。関わるのは絶対にやめないよ」




と優しい笑顔を向けてくれた。