世界No.1の総長と一輪の花Ⅲ





“誰かが2人の名前を使った”
ということは、あんな依頼をしてまで私のことを殺そうとした人が他にいるということ。




「きっとあの男ですよ…!!!夜瀬詩優と妃芽乃花莉に恨みを持っていて、私の計画を後押しした人間ですから!!!
私に罪をなすりつけようとしているんです!!そうに違いありません!!!!」




宮園さんは震えながら、大きな声で詩優に言う。




“あの男”
“計画を後押しした”




引っかかる言葉。
宮園さんが本当のことを言っているのかはわからないけど……。





「…“計画を後押し”って、初耳なんだけど。は?俺、前に知ってること全部言えって言ったよな?まだ黙ってたことがあんの?」





詩優が鋭い目付きで睨みつけると、「ひぃっ」と声を上げる宮園さん。





「…あの男って誰」


「ほ、本名は知りませんが、その男は“S(エス)”と名乗ってました!!!絶対その男です!!!!」