総長がいなくても大丈夫なのかな、なんて不安になったけど詩優は“俺はいつでも送り迎えできるから”とさっき言ってくれた。
…だから大丈夫、なんだよね……?
でも、なんだか申し訳ない気持ちでいっぱい。あとでちゃんとお礼を言わないと。
「妃芽乃さんの手、小さいね」
ぎゅっと強く私の手を握る関根さん。
詩優以外の人と手を繋ぐことなんてそうそうないから不思議な気分。
「そ、そう、かな?」
自分の手が小さいかなんてよくわからない。
わかるのは、詩優と比べたら小さいということだけ。
繋いだ手に視線を落とすと、関根さんの爪が可愛らしく色づいているのが見えた。
ネイル、だろう。ピンク色で、桜のネイルチップもついていて可愛い。
「小さくて可愛いよ!!ね、夜瀬くん!!」
関根さんは急に詩優に話を振る。
詩優は、「そうだな」と即答。
「だよね!!やっぱり夜瀬くんは妃芽乃さんのことわかってるね!!」
それからカラオケ店に着くまで、ひたすら関根さんに褒められ続けた私。



