春休みに雷龍の倉庫へと勝手に来た時、すごく態度が悪かった。



…私だって痴漢されたし。
奏太くんたちを怒らせたみたいだし。

空木はあの性格だし。




…みんなと仲良くできるといいな。




口の中へとお弁当をどんどん詰め込んで、もぐもぐと口を動かす私。
何か視線を感じる気がして、前を向けば今度は詩優と目が合った。




それから頬をつんつん突っつかれて遊ばれる。




「足りなかったらなんか買ってくるから。いっぱい食えよ」




優しい声でそう言ってくれる詩優。
お弁当は十分なくらい足りる。けど、こくんと大きく頷いた。




私は詩優に心配をかけすぎだ。

土曜日のデートだって……関根さんと俊を見かけて、何も考えられなくなってしまった私は詩優に部屋に連れて帰られた。





せっかくのデートだったのに……強制的に終了させてしまったんだ。
それに、昨日も今日も、関根さんや俊のことで頭がいっぱい。





気づけばすぐに2人のことを考えて、ぼーっとしてしまう。