花莉side




「ちっこい雷龍ちゃん、今日もプリンつくってきたから食べてね~」




空木の声が聞こえた気がして、ぱっと空木のほうを見た。
すると、すぐに目が合って。




「ご、ごめん、今聞いてなかった…」




正直に謝ったら、じっと数秒間無言で私を見つめてくる空木。




な、なんだろう……。
もしかして口にご飯粒ついてる、とか……?




口元に触れて確かめてみたけど何もついていない。
なんだろう、と思ったら





「もしかして生理~?」




とデリカシーのないことを聞いてきた。




「ち、違うもん…っ!!!」




なんてことを聞いてくるんだこの男は…!!
デリカシーの欠けらも無い!!まず、生理じゃないもん!!




私は詩優のほうを向いてお弁当を食べる箸を進めた。




今日からお弁当を食べる時は空木、空木さん、久我も一緒。そして今日の放課後は初めて3人が雷龍の倉庫へと行くことになっている。




…みんなと仲良くできるかな。
特に空木。