世界No.1の総長と一輪の花Ⅲ





詩優の口角が上がる。




「それでいいよな?」




詩優が誰かにそう聞くと、屋上のドアを開けて出てきたのは…。





竜二さん、倫也、明日葉、京子。
それから…空木さん。




みんな、今までの話を全部聞いていたのだろうか。





「賛成だ」


「俺もいいと思うよ~」


「認める、けど!!!今度シュークリーム奢ってよねー!!!」


「私もいいと思うわ」




4人は賛成。
「花莉は?」と詩優に聞かれて、私も大きく頷いた。




「研修生でももちろん空木のことは守るし、玲央も安心だろ。
どうする?玲央、久我、空木。研修生として入るかはお前らが決めて」




詩優が3人にそう言うと、空木さんは目に涙をいっぱいにためて。空木のほうへと駆け寄る。




「玲央…っ!」


「……乃愛」





「玲央がずっと願ってたことだから……玲央はもちろん入るよね…!!」




空木さんは空木に笑顔を向ける。
涙目の空木さんだけど、心から喜んでいるみたい。




でも、少し引っかかるのは…。
“玲央は”、というところ。