世界No.1の総長と一輪の花Ⅲ





空木は瞬きを数回してから、



「…そうかもねぇ」



と素直に認める。




「なんで構ってほしい、って思うの?」




もうひとつ質問。




「それは雷龍に入りたいか─────────」


「じゃあなんで雷龍に入りたいと思ったの?詩優が何回も言うように私たちに近づけば空木さんを危険に晒すことになるのに」




連続の質問。
こういうのは本人の口から聞くほうが1番いい。




私の言葉に、うーんと考え始めた空木。




…空木にもわからないとは言わせない。
今、絶対に言わせてやる。




私にはなぜかそんな気持ちがあった。




「…気に入ったから?」




空木が数秒悩んだあとに返ってきた返事。なぜか疑問形。




「はっきり言えよ。俺には普通に言えるくせに」




そう言ったのは詩優でも、私でもなく。さっきから離れたところでだるそうに立っている久我。




…やっぱり、そうなんだ。
でも、1番疑問に思うのは……




「空木が私たちに近づけば空木さんを危険に晒すことになるかもしれないんだよ。
空木は空木さんが1番、って言ったくせに行動が矛盾してる…。よく考えてるの?」