世界No.1の総長と一輪の花Ⅲ





そんな私を見て空木は「嘘下手だねぇ」と言いながらケラケラ笑う。



…また、この笑い方。
本当にムカつく。




「お前、何企んでんの?」




詩優はため息をついてから空木にそう聞く。




「俺はただ雷龍に入りたいと思ってるだけで何も企んでないよ~?」


「企んでるから近づいてきたり、喧嘩売ってきたり、弁当作ってきたりしてんだろ」






「この弁当は仲良くなりたいから作ってきんだって」


「近づいてきたり、喧嘩売ってきたりすんのは早死してぇから?」







「そんなんじゃないって~」


「じゃあなに」





詩優のその質問に空木は笑っているだけで答えない。
空木さんからさっき聞いたように、空木が詩優を本当に気に入ったんだったとしたら……





もしかして、この全ての行動は……




「空木は構ってほしいからこういうことするの?」




私は最後の一口のプリンを口の中へと入れて、飲み込んでからちらりと空木を見た。