すごく複雑。
…絶対、私のより可愛くて美味しいと思われた。
「わ、私…今プリンの気分だから…っ!!」
それがなんだかムカついた私は空木に楊枝を返した。
酷いことをしちゃったかな、と思ったが
「あぁ、プリンね」
空木はそう言って地面に置いてあるランチバッグを取ると今度は何かを取り出す。
そして、それを私に手渡した。
ひやりと冷たいカップ。
そのカップの中には、まさかの……
黄色いプリン。
「どーぞ」
それからプラスティックのスプーンまで手渡されて。
…びっくりだ。
「な、なんで…プリンもあるの……」
「ちっこい雷龍ちゃん、プリン好きでしょ?」
これにもびっくり。
なんで私がプリンを好きなことを空木が知ってるんだ。
「な、なんで知ってるの…」
そっと聞いてみると、
「ちっこい雷龍ちゃん、前に自販機でプリンシェイク買ってたの見えたからプリン好きなのかなーって」
と返す空木。



