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「じゃ、行ってくるから。花莉は先に弁当食ってて」
私の頭を撫でてから空き教室を出て、行ってしまう詩優。
私は何度も『一緒に行く』と言ったのだがそれを何度も却下されて…。一緒に行くことを許されなかった。
だから、詩優が空き教室を出て約3分後。
こっそり私も屋上に行ってみることにした。
「ひめちゃん、俺も行く~」
空き教室を出ようとしたところでそう言ったのは倫也。
「あたしもあたしも!!!」
明日葉もシュークリームを片手に勢いよく立ち上がって。それに続くように竜二さんと京子も立ち上がる。
結局みんなで空き教室を出て、屋上へと向かった。詩優に追いつかないように屋上までの階段をゆっくりのぼっていたところで。
「俺は空木玲央を雷龍に入れてもいいと思うんだよね。第一印象は最悪だったけど思ったよりいいやつそうだし、雷龍に入れば戦力になるから」
口を開いたのは倫也。



