じっと詩優を見つめる。
彼はこっちを見ないまま私の頬に触れて、ムニっと優しく引っ張ってくる。




せめてもの抵抗だろうか。
全然痛くないしすごく可愛いからいいけど。




「…次のデートの時は、1日花莉の写真撮りまくるから」




彼はそう呟いて、もう片方の手も私の頬に触れて同じようにムニっと引っ張る。





写真を一方的に撮られるのはすごく恥ずかしいけど……私もそのデートの時に詩優の写真をたくさん撮らせてもらうか。

写真の撮りあいっこならまだ恥ずかしくないし、以前やったことはある。





そんなことを企みながら私も詩優の頬を優しく引っ張って、遊んでいた。











それから30分は動くことなく私は詩優の頬を触りながら彼を見つめて。

0時15分を過ぎた頃には寝室に移動して、とびっきり甘い時間を過ごした。