世界No.1の総長と一輪の花Ⅲ





「玄武から追放されちゃうよ?」


「別にそれでもいいや、もう。玄武はもう増えすぎなくらい人いるし~、何よりめんどくさいし」




手を組み始めて、空木がめんどくさがりとはわかってはいたけどここまでとは…。




「…私が玄武の倉庫に行った時点で雷龍には知らされると思う。だから玄武の倉庫に行くのはやっぱりだめだよ」




そう言っても、他に案は……。
…誰にも見られずにこの手錠を外す方法。




…鍵がなくても、壊せたりしないのかな
ふと思ったこと。




この手錠は少し重みがあって、頑丈そうだけど。
壊せるかやってみる価値はあるはず。





私は近くにあった小石を拾って、チェーンに打ちつけた。
…でも、チェーンは壊れない。




もっと大きめの石は……

きょろきょろと周りを見ると、少し離れたところに大きめの石が落ちていた。




「…あれでやってみよう!!!」




私は落ちている石を指さして、空木を無理矢理立たせて広いに行く。
そしてまたチェーンに石を打ちつける。