世界No.1の総長と一輪の花Ⅲ





空木と一緒にいるところを見られたから。
手錠で繋がれた姿を見られたから。




私の脳内はパニックを起こしている。




「…最低」




空木さんは呟くように言ってからすぐにお弁当を片付けて、この場を走っていく。


















その後ろ姿が遠のいていくと、私は力が抜けたようにその場に座り込んだ。





…どうしよう。
空木さんに見られた。




もう、本当にだめかもしれない。



…どうしよう。
どうしよう。




何をすればいい?
何をすれば私は……。







「…屋上じゃなかったのか」




低くそう呟いたのは空木。
ちらりと空木を見上げると、なんだか少し傷ついた顔をしているように見えた。





「…これからどうしようかぁ。乃愛も、コレも」




空木もその場に座り込んで、手錠に目線を落とす。