繋がっているのなら、一緒に動かないといけないみたいだ。
「う、空木…!!早く鍵奪いに行こう…!!」
そう言ったら、空木はやっと動いてくれた。
昇降口へと入ってしまった久我のあとを走って追う私と空木。
でも、どうしても体力の差というものがあり…。
手錠についているチェーンは限界まで伸びた。
空木が前で、私が数歩後ろ。
あまりの速さでついていけない。
「ちっこい雷龍ちゃん、運痴なんだ~」
ケラケラと空木に笑われる私。
…この笑い方、本当にムカつく。
運動音痴なのは本当のことだけど…。なんでこの男はそんなに余裕なんだ。
同じ族で、副総長の久我に私といる所を見つかった時も手錠をされた時も表情なんて一切変えなかった。
今は、なんだか楽しそうだし…。
危機感というものがないのだろうか。
そう思いながら必死に足を動かしていたら、昇降口に数人の生徒がいることに気づいた。



