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この日のお昼休み、私は空木に呼び出された。
呼び出されたのは体育館裏。
「そんなに警戒しなくてもいいじゃん。俺とちっこい雷龍ちゃんの仲でしょ~」
そう言って私を手招きで呼ぶ空木。
私と空木の間には約2メートルの距離。
協力関係にはなったが、この男のことを完全に信じたわけではない。
この男には…む、胸を触られたわけで。
近づきすぎては危険だ、と判断した。
「変な言い方しないで…っ!!ただお互いの利益のための協力関係でしょ!!」
「う~ん。それじゃなんか普通なんだよねぇ。
あ!おっぱいを触ったり触られたりする関係?」
ケラケラと笑う空木。
真面目に話す気がないのだろうか。
「わ、私帰る…っ」
教室へと戻ろうとした時に、「ちゃんと話すからさぁ」と聞こえてきた声。
最初からふざけないで話してほしい。
この男にそう望むのは無理な話かもしれないけど。



