花莉のマグカップは、俺のと柄違い。 花莉のが白猫で、俺のが犬。 家具屋でそれを選んだのは花莉で、買った時すごく嬉しそうだったのを覚えている。 それを使う時も、本当に嬉しそうだった。 彼女が大切にしていたのもわかっている。 花莉が大切にしているものを俺も同じように大切にしたい そう思っていたのに、花莉が大切にしていたものを壊したのは俺だ。 詩優side.end