* 目が覚めると俺の隣に花莉の姿はなかった。 寝起きでよく回らない思考回路。何か嫌な予感がして、必死に頭を回すと榊の顔が頭をよぎる。 …榊は確か、リビングのソファで寝たはず。 平日の花莉は早く起きて、キッチンで弁当を作ってくれるから…… 今頃リビングで2人きり、かもしれない。 俺は慌ててベッドをおりて、リビングへと向かう。 足を動かして、リビングについたら目に入ったのは…─────────────。 花莉の後ろ姿と、彼女に顔を近づける榊の姿。 心臓が、止まるかと思った。