それが友だち同士ならいいんだけど、とてもそうは見えなかった。
空木さんを囲んでいる女の子たちは少し怒っているように見える。




履いているスリッパの色を見ると、空木さんの周りにいる女の子5人は2年生。




…2年生の人たちが1年生の空木さんを呼び出したのだろうか。
なんだかすごく嫌な予感がする。




私は気になってそのあとをこっそりつけた。



ひとけがあまりないところをわざと選ぶように歩いて。
気づけば体育館裏へと到着。幸い雨はもう止んでいて、転ばなければ濡れる心配もない。




私は物陰に隠れてこっそり覗いた。




2年生5人組は空木さんを囲むように立って、空木さんを睨む。
けど、それを全く恐れていないのか空木さんは



「先輩方がなんのようですか。私は暇じゃないので、こんなことにつきあってる時間はないんです」




と言った。
それに怒った2年生の1人の女の子は空木さんの胸ぐらを掴んで。




「生意気なのよ、あんた!!!詩優先輩に気安く近づいて!!1年のくせに!!」




と、大きな声で怒鳴った。




これは、もしかしても、もしかしなくても…やっぱりよくない状況なのでは!?