康さんの車に、私たちは今度こそ乗ろうとしたら
「次は3人の番やで!!!」
30秒も経たないうちに真理亜は走って戻ってきた。
「花莉は夜瀬くんに、和泉氷菜は相良くんに、京子は──────────」
『二ノ宮くんに』
京子の耳元で小声で言った真理亜。
っていうか、私たちの番って!?
い、今の!?キスを!?
「そ、そんな人前でなんて…っ!!!やっぱり真理亜さんは破廉恥ですね…っ!!!!」
顔を真っ赤にする氷菜。
「なんやと!!!あれくらい普通や!!!普通!!!」
普通と言い張る真理亜。
だけど私にもやっぱりハードルが高い…。
「ちょ、ちょっと待ってよ!べ、別に、りゅ…は私のってわけじゃないし……!!!!」
京子も氷菜と同じくらい顔を真っ赤にして、先に車に乗り込んだ。
そんな京子を見た真理亜は車の窓をドンドンと叩いて。
「京子は“気ぃつけてな”って言うくらいでええって!!!ちゅーはせんでええから!!!」



