世界No.1の総長と一輪の花Ⅲ





…確かに、今聞こえた。
詩優は“尊敬”だって。




じゃあ……




じゃあ!!!
アキくんは恋のライバルじゃない!?




私の心には安心感が広がって、だんだん心が軽くなっていく。




ライバルじゃないんだったら私が詩優にくっつく必要もない、よね!!




そう思い詩優の腕に抱きついていた腕を解いて、繋いだ手も離そうとした。
けれど、詩優はそれを許さないみたいでぎゅっと強く手を握る。




「離れんの禁止」




彼にそう小さく言われた。

どうやら、手は離してもらえないみたい。




「えーーーーーーーー!?」




明日葉の大きな声が聞こえてきて、ドキッと跳ねた心臓。かなり驚いているようだ。
それを見た倫也は口を開いて。




「明日葉は野生のゴリラだからずっと気づいてないけど、アキはあゆに惚れてんだから~」





「あーーーーーーーーー!!!!!」





アキくんが慌てて叫ぶ。
だけどもう…全て言ってしまったあと。