明日葉、倫也、京子、竜二さんの4人に小声で挨拶をして席に座る。
窓際の、1番後ろの席が私の席。そしてその隣が詩優。
好きな人と、みんなと同じクラスで、しかも席が近いのはやっぱり嬉しい。
みんなとすぐに話すことができるし、一緒に授業も受けられる。
詩優とは隣同士だから…
机をくっつけるチャンスももしかしたらあるかもしれない。…そうだ。わざと教科書を忘れれば詩優に見せてもらえる?
なんてよからぬ事を考えていたら、隣から視線を感じた。
何かと思って、隣を見れば詩優と目が合って。
私もじっと見つめていたら、彼は無言で手を出してくる。
…この手はいったい……?
今度は詩優の手をじっと見ていたら、その手が動いた。
拳を握って、すぐに開いて。
たぶん、これは……
手を繋ぎたいのかも。
私は詩優のその手の上に、自分の手を重ねた。
すると、すぐに指を絡めて恋人繋ぎ。



