世界No.1の総長と一輪の花Ⅲ






明日葉、倫也、京子、竜二さんの4人に小声で挨拶をして席に座る。
窓際の、1番後ろの席が私の席。そしてその隣が詩優。




好きな人と、みんなと同じクラスで、しかも席が近いのはやっぱり嬉しい。




みんなとすぐに話すことができるし、一緒に授業も受けられる。

詩優とは隣同士だから…
机をくっつけるチャンスももしかしたらあるかもしれない。…そうだ。わざと教科書を忘れれば詩優に見せてもらえる?





なんてよからぬ事を考えていたら、隣から視線を感じた。




何かと思って、隣を見れば詩優と目が合って。
私もじっと見つめていたら、彼は無言で手を出してくる。




…この手はいったい……?





今度は詩優の手をじっと見ていたら、その手が動いた。
拳を握って、すぐに開いて。





たぶん、これは……
手を繋ぎたいのかも。





私は詩優のその手の上に、自分の手を重ねた。
すると、すぐに指を絡めて恋人繋ぎ。