触れるだけでまた離れて、すぐに触れて。それを繰り返す。
キスをするたびに、身体に熱が回る。
まるで熱が出たかのように、身体中が熱い。
もう、止まることはできなくて。
もっともっと触れたい、って思いが溢れ出す。
唇を重ね合わせながら、詩優のスウェットの下に手を侵入。
でもすぐに私の手は……
詩優の大きな手によって制された。
私はいったん唇を離して。
「…なんで止めるの……」
息を乱しながら声を出す。
詩優も少し、息を乱し
「……俺が我慢できなくなるから」
まっすぐに私を見つめて言った。
「…我慢しなくていいよ」
甘い熱のせいで正常に回らない思考回路。
自分がどれだけ恥ずかしいことを言ってるのか、自分でもよくわからなくなってくる。
“触れたい”
ただその想いが強くて、私は詩優の手を取って。
ゴツゴツした手にキス。



