「ひ、久しぶりだね、花…と、夜瀬」




冬樹くんはそう言って笑ってから「当店のポイントカードはおもちでしょうか?」と聞いてきた。




…そうだ。仕事中は私語はだめなんだよね。
邪魔しないようにしなくちゃ。




「あ、あります…っ!!」




お財布の中に入れていたカードを取り出して、冬樹くんへと手渡そうとしたら…。
そのカードを詩優に取られて。




「お願いします」




少し低い声でそう言って、冬樹くんにカードを渡す彼。
冬樹くんはそれを受け取って、機会で読み込んでから私に返そうとしたけど、それも詩優に取られて…。





「ほい」





詩優を通してカードが返ってきた。




それから冬樹くんが商品をレジ打ちすると、詩優はその姿を私に見させないようにわざわざ前に立つ。




「!?」




こ、このまま前にいられたら…、またお金払えなくなっちゃうっ!!今日はプリンもあるから絶対自分で払うって決めてるのに…!!