世界No.1の総長と一輪の花Ⅲ





「前に関根が中学は花莉と同じだった、って聞いたから写真見せてもらった」




疑問に思ったことを答えてくれる詩優。




「そ、そうなんだ…、!?」




い、今、見せてもらったって言った!?
中学の時の写真を…っ!!




「い、いつ見たの!?」




ぐいっと袖を引っ張って、詩優を見上げる。
すると、彼は少し考えたあとに




「文化祭の前くらい?」




たぶん、と付け足して答える。




文化祭の前!?
そ、そんなに前なの!?




「セーラー服姿の花莉もすげぇ可愛かったから写真ほしいくらい。つーか、帰ったら卒アル見せて」




詩優は手を繋いでいない方の手で、私の髪を指に巻きつけて遊びながらそう言う。




「ぜ、絶対見せないもんっ!!」




私は強く詩優の腕を引っ張って、彼の席へと連れていく。




座席表によれば、詩優の席は窓際の列の前から2番目。詩優の後ろの席は京子だからすごく羨ましい。