抱きついたままお粥を温めるところを見て、
たまに見上げて詩優を見つめたりする。



「ん?」



私の視線に気づいたのか、彼は目を合わせてくれて。




「詩優」




目が合う度に彼の名前を呼んだ。
そうしたら満足そうな顔をしてくれるから、なんだか嬉しくなってくる。




「詩優っ」


「うん」





「好き」


「…知ってる」





「大好き」


「……ん。わかったから、移動しような」




お粥をよそって、詩優がゆっくり動くから私もそれに合わせて歩く。
冷蔵庫の前で止まって、中から冷却シートを取り出すところをじっと見つめていたら、見えたものは……。







「プリン!!!」



思わず声が出た。
だって、冷蔵庫の中にはカップのプリンが何個も入っていたから。



そんな私を見て詩優が笑う。




「プリンたくさん買ってきたからデザートに食べて。今日食えなかったら明日でも」


「今日食べる!!」





「りょーかい」




プリンを1つ取ってくれて、それを受け取った。