「え!?」
初めて聞いたその言葉に驚いて大きな声が出てしまう。
慌ててきょろきょろと辺りを見回したけど、幸い人は片手で数えられるくらいの人数しかいない。
いつもはこの時間に人が多いから……たぶん、ほとんどの人が今頃各教室の前に張り出された新しいクラス名簿を見ているんだろう。
「そ、それ本当!?誰かに言えば正夢にならないの!?」
「昔からそう言うけどな」
「…っ!!昔から…っ!!!」
そ、それなら…っ!!
私はさっき詩優に今朝の夢を話したから、現実にはならない!?
「詩優!!クラス見に行こう…っ!!!」
私はぐいっと詩優の繋いだ手を引っ張る。
「転ぶなよ」
詩優はそう言いながらもついてきてくれて、私たちは教室棟へと向かった。



