世界No.1の総長と一輪の花Ⅲ





そんな私を見て、詩優は手を伸ばして。
そっと親指で下唇に触れると、なぞるように動かした。



しかもそのあとに詩優のワイシャツの袖でごしごしと拭かれる唇。




いくら最初に指で拭ったからといって、まだ少し唇にはリップがついていたみたいで……
詩優のワイシャツの袖にはほんのりコーラルピンクの色がついてしまった。




「!?」




そ、そこまでするほどリップつけちゃだめなの!?




「これは没収」




詩優はそう言って、私から奪ったリップを自分のズボンのポケットへとしまう。




「な、なんで…っ」

「花莉がこんなに可愛いのを他のやつに見せたくねぇ」






「…っ!!!」




朝からドキン!と大きく跳ねる心臓。




「髪と化粧は……百歩譲って今日はいいけど、そのスカートはだめ。短すぎる」





じっと私のスカートを見る詩優。

スカートの丈は、校則に従っていつも膝下だった私。だけど今は、膝より上にあるスカート。




クラスの女の子や、学校の女子生徒のほとんどが膝より上のスカート丈だ。校則を破っている人が多すぎるため先生たちは特に何も言わないから、校則なんてあってないようなもの。