世界No.1の総長と一輪の花Ⅲ




それなのに……
目の前の男は詩優にも恐怖を抱くことはなく、再び話し出す。




「え、まじで姫なの?もっとおっぱい大きい女いっぱい─────────」







最後まで言う前に

竜二さんが痴漢男の背後へと回り込み、首根っこを掴んで引きずっていく。




「なになに~?」




そう言いながら遠ざかっていく痴漢男。
引きずられている時の表情も一切変わることはなく…。




竜二さんは倉庫の外へと痴漢男を投げ捨てた。




そして、汚いものを触って汚れを落とすかのように手を払う。





それから最後に




「死にたくなければもう二度とここに来るな」




低い声でそう言い放ち、勢いよく倉庫の扉を閉めた。









痴漢男に見えるわけではないが、私は扉に向かってあっかんべーをする。


それと同時に



どこかで転んでしまえ!!!!



と強く願った。












もう二度と、あの痴漢男には会いたくない。