明日葉は痴漢男に殴りかかる
─────────────が、その拳を軽々と避けて、
男の手が明日葉の背後へと伸びていく。
「明日葉っ!!」
奏太くんと壮くんの背中から出て、助けに行こうとしたら……
目の前の2人が動いて、痴漢男めがけて殴りかかる。
──────────────けど、その2人の拳を避けて……
次に瞬きした時には痴漢男は私の目の前にいた。
「っ!?」
どうにかしなくちゃ、そう思い咄嗟にでたのは手ではなく、足。
蹴り飛ばそうと思い全力で右足を振り上げたけど、簡単に振り上げた足を手で掴まれた。
「っ!!!」
片足をあげたままの私は、最悪なことに今日もワンピース。
しかも、最悪なことに見せパンを履いていない。
私がそう気づいたのとほぼ同時に痴漢男は私のワンピースの裾をめくって…。
「おっ、ピンクのパンツだ」
みんなの前でそう言った。



