世界No.1の総長と一輪の花Ⅲ





京子と私は、春休み最終日になっても宿題が終わっていない倫也と明日葉にわからない問題を教えていたところ。

私は一通り宿題は終わっていて、わからないところは京子に教えてもらったから問題のやり方は覚えている。




「まじで終わる気がしないんだけど~…ひめちゃん、答え写させて?」




ちらりと私を見る倫也。
視線が合うと、裏声で「お願い♡」と言ってくる。




思わず笑いそうになったが、必死に抑えて。




「だ、だめ!答えそのまま丸写ししたら問題の解き方わからなくてテストでも解けないよ?」




春休み明けにはテストがあって、そのテスト問題は春休みに配られた問題集からも何問か出るらしい。
だから、今ちゃんとやっておいたほうがあとでテスト勉強は少しだけ楽になる。




だからそう言ったんだけど…

倫也は、うわぁーん、と泣いているフリをしてテーブルに顔を伏せた。