「俺の願い聞いてくれる?」
確かめるように聞いてくる詩優。
その言葉に、私はゆっくり頷いた。
すると、目の前の彼は優しく笑って「いい子いい子」と言いながら頭を撫でてくれる。
詩優の手はやっぱり大きくて、温かくて、安心する魔法の手。
だから、安心しすぎたのか
ぐぅ~
とまた詩優の前でお腹が鳴ってしまった。
…2回も詩優に聞かれた……
…は、恥ずかしい……
恥ずかしさで、顔が熱くなっていく。
そんな私を見て詩優は
「夕飯一緒に食べよ」
と言って立ち上がり、夕飯を食べる準備をしてくれて。
私が作った春巻きと、明日葉の弟が作ったおはぎを詩優と一緒に食べた。



