世界No.1の総長と一輪の花Ⅲ





「花莉はまだまだ細いから」



上から降ってきた優しい声。

それは、優しい慰めの言葉。
今はそんな言葉はいらない。いずれ詩優に太ったってバレてしまうことだから…。




「ほんとに、ほんとに太ったんだから……詩優だって見たら絶対びっくりする……私のこと嫌いになっちゃう…」

「お前なぁ」






「太ったうえに…む、胸もないから……あの人が言うように私じゃ詩優を満足させられな────────────っ」




突然、強く抱きしめられた。
そして、










「…馬鹿花莉」




小さな声が耳に届く。
私は必死に声を出そうとしたが、




「アホ花莉」




と詩優に言われ、少し苦しいくらい強く抱きしめられた。
余計ぽたぽたと溢れ出る涙。




…もう、自分では止められない。