「あのなぁ…俺が気づかないとでも思ってんの?
花莉と1年も一緒にいればさすがにすぐわかるからな?」
私を真っ直ぐに見つめてくる詩優。
その瞳がすごく真剣で…、目が離せない。
「…っ」
「言えないほど、俺はまだそんなに頼りねぇか?」
…頼りなくなんてない。
詩優はすごく頼りになる。
私が辛い時にいつも助けてくれたヒーローだもん。
詩優は悪くない……
詩優が悪いわけじゃない。
私が……
「…太ったから……」
小さく呟くように言った。
恥ずかしくて、こんなに太った自分がみっともなくて、涙がこぼれ落ちる。
…言っちゃった。
太った、って。
…詩優、私が太ったの気づいてたのかな……
デブだって思ったかな……
詩優とも目を合わせられなくなって下を向くと、温かくて大きな手が私の頭を撫でてくれた。



