「はーなーしーてー!!!!あたしはあの野郎を1発、いや、2発、3発でも足りない!!!ボコボコにしないと気がすまないのーーーー!!!!!」

「明日葉そのTシャツ着てるくせにさっき喧嘩負けたんだからもうやめなよ~」




あはははは!!
と笑う倫也。




明日葉が今着てるTシャツは、“最強”と大きく書かれた赤いシャツ。




「あの野郎は卑怯な手使ったからあたしは負けてないよ!!!!!」

「そうだといいね~」




倫也は笑いながら明日葉の掴んだ腕を離して、立ち上がり。




「ひめちゃん、送ってくから今日はもう帰ろうか」




私に手を差し伸べてくれる。





「あ、ありがとう」




ありがたくその手に掴まって立ち上がると、




「あたしが花莉を送り届けるのー!!!!」




ぎゅっと明日葉が私の腕に抱きついてきた。