「顔は上玉だけどどっちも貧乳なんだよなぁ。雷龍の総長が貧乳で満足するはずないだろうし…やっぱりあのメガネの子か髪短い子が雷龍の姫なのかなぁ。
おっぱい大きかったし」
ひとりごとのようにぶつぶつと話す男。
ひとりごとだけど……全部私たちの耳には聞こえている。
ぐさりと胸に刺さる数々の言葉。
『貧乳』
『雷龍の総長が貧乳で満足するはずない』
ひ、貧乳って言われた……
しかも……知らない人に…
自分が貧乳だというのはわかっていたけど…
わかってはいたけど……
「その口閉じろ、って言ったんだけど聞こえなかった?」
明日葉の低い声が少し遠くで聞こえて、ぱっと顔を上げる。
すると、
明日葉は目の前の金髪男の胸ぐらを掴んでいて。



