「ちっこい雷龍ちゃんはB75か」
耳に届くのはさっき背後で聞こえた男の声。
“B75”
それって、まさか、まさか…!!
わ、私のサイズ……
しかも…当たって……
「その口閉じろ。変態野郎」
明日葉の低い声。
表情はわからないが…かなり怒っている。
「ロングヘアの雷龍ちゃんはBの…」
「あんた、命知らずだね。このあたしの友だちに手ぇ出して。殺されたいの?」
「いや、違うなー。Aかもなー」
明日葉はかなり怒っているのに、それを無視している男。
「花莉はここにいて」
明日葉はそう小さく言ってから、私から離れて目の前の男へと近づいていく。
そして、私の視界に入った人物。
なぜかその人を見た時、どこかで見たことがあるような、そんな気がした。
金髪頭でパーマがかかっていて、前髪をピンでとめているのが特徴的な男。
学ラン姿で、両手はポケットの中に突っ込んでいて気だるそうに立っている。



