「ほんとにご───────…」
明日葉が最後まで言う前に、
「あれ?見た目よりある」
突然背後から聞こえてきた男の声。
ゴツゴツした手が背後から回ってきて……
私の胸を大きな手のひらが包み込む。
な、な、な、な、な、な!?
わ、私……今、む、胸を触られ……
体が硬直したかのように動けないでいたら、明日葉は私の背後にいる誰かに向けて拳を握って殴りかかる
─────────が、運良く避けたようで空振り。
誰かが私から離れて、明日葉は私を背中に隠してくれる。
「あ、明日葉…っ」
「花莉はあたしのうしろにいて」
いつもより低い声で私にそう言った明日葉。



