世界No.1の総長と一輪の花Ⅲ





「まだ入ってないよ!!アキが雷龍に入りたい入りたいうるさいから詩優に面接頼んだの!!
詩優と会うのが確か今月の28日だから…」




明日葉は不自然に言葉を切る。
そこで、私も今思い出した。28日って……




「今日じゃんっ!!!!
だからバイク借りてく、ってメールしてきたんだ!!!アキはめちゃめちゃバカでアホだから変なこと言ってないといいけど…」




心配だーーー!!!!
と大声で言って頭を抱える明日葉。



姉弟ということもあって余計心配なんだろうか。




「明日葉の弟、今どこにいるの?」

「倉庫だと思う……
詩優と学校で合流して、連れてってもらうって言ってたから…」





「それなら倉庫行ってみる…?」




まだ日も明るいし、遅い時間でもないから倉庫に行っても大丈夫だろう。




「い、行きたいけど…!!花莉を家まで送り届けなくちゃ!!!」

「私も明日葉の弟見てみたいの!!」




どんな人なのかとか、明日葉と仲がいいのかすごく気になる。
このまま帰ったら気になって気になって眠れないかもしれない。



「じ、じゃあ、す、少しだけ!!!倉庫に行くけど、10分だけにしよう!!」



明日葉はそう言ってから、少しだけ歩くスピードを早くする。
私も置いていかれないように早歩き。