明日葉の体力はすごいなぁ、
そして私の体力は全然ないな、
と改めて実感。
「じゃあ次は花莉が鬼ね!!!」
「お、お手柔らかに…」
「10数えたらスタートしていいよー!!」
そう言って、明日葉はすごい速さで歩いていく。
果たして、私は明日葉を捕まえることができるだろうか…
が、頑張ろう…
それから10数えて、明日葉を追う私。
…あれれ?
追いかけているはずなのに、どんどん遠のいていく明日葉の背中。やっぱり、明日葉がはやすぎて追いつかない。
「頑張れ花莉ー!!!ここだよー!!おいでー!!」
明日葉は立ち止まり、くるりと後ろを振り向いて手を広げて私を呼ぶ。
「ま、待って…っ!!」
明日葉が止まっているうちに距離を縮めようと足を動かす。
あともう少し、あと2歩で手が届く、というところで明日葉はまた歩き出して…。
私は明日葉を捕まえることができなかった。



