世界No.1の総長と一輪の花Ⅲ




「そうだな。
1回も一緒のクラスになったことねぇしな」

「一学年4クラスだから…同じクラスになれるのは4分の1の確率だよね。同じクラスになれるように神様に祈ろう…」



去年はたくさん神様に祈ったおかげで、京子と明日葉と同じクラスになれたんだ。
だから今年は詩優と…みんなと同じクラスになれますように。




神様にはたくさんお願いしすぎかもしれないけど……私には密かな夢がある。

それは、好きな人と同じクラスになって、となりの席に座ること。




そうしたら毎日詩優のことを見ていられる。
授業中も、休み時間も。それってすごく最高なことだと思う。




まぁ…同じクラスになって、隣の席になる、なんて確率はものすごく低いことくらい分かっている。
分かってるけど……そうなれたらいいな、なんて。








「花莉」




詩優に名前を呼ばれて、顔をあげれば




「おはようのキスしよ」




と言った彼。