世界No.1の総長と一輪の花Ⅲ




安心した顔をして眠る詩優の頬に手を伸ばして。優しくムニっと引っ張る。



昨日の夜、私もやられたんだからいいよね?



なんて思いながらもう片方の頬にも触れて、ムニっと優しく引っ張る。



詩優の肌は柔らかくて、もちもち肌で、すごく気持ちいい。



ムニムニと触ったり、優しく引っ張ったり。
それでも詩優が起きなくて、寝顔が可愛くて


「ふふっ」
と思わず笑みが漏れる。







もう起きようかな



…だけどその前に。



詩優へと顔を近づけて、唇に触れるだけのキスをひとつ。



『おはようのキス、だよ』
なんて心の中で言ってから、ベッドを下りようとしたら───────。




ぐいっと強い力で引っ張られて。

その力のせいで私はベッドへと戻された。




「!?」



それから詩優の整った顔が近づいてきて、唇にキスを落とされる。



「んっ…」



突然のキス。
心臓がバクバクと暴れて、身体中が熱くなっていく。