私だって詩優を同じくらいドキドキさせたいのに……
そう思い、目の前の詩優の首へと手を回す。
首に触れると、詩優と同じ温度になった金属の感触。
これがネックレスのチェーンだとすぐに分かった。
たぶん、というか絶対、ペアリングがついたネックレス。
私もペアリングをネックレスに毎日つけているけど、詩優もこうしてちゃんとつけている。
なんだか胸が熱くなっていく。
溶けてしまうんじゃないかと思うかくらい……
そう思った頃に詩優はゆっくり唇を離す。
酸素を吸って乱れた息を整える私。詩優も…私よりはではないけど、少し息を乱す。
それから頬にキスを落とされて
「おやすみ」
ぎゅっと私を抱きしめてくれる。
詩優は早くも寝る体勢。
私も早く寝たかったのに……
さっきまで眠気はもうどこかへいってしまった。詩優が私をこんなにドキドキさせるから…しばらくは寝られそうにない。
「…明日起こしてね、詩優」
そう小さく呟いて、私は詩優を抱きしめ返した。



