─────────
あれからボタンを全部見つけることができて……
私は現在、お説教をされています。
誰からって?
もちろん、詩優から。
ボタンを全部見つけた後に教室に入ったら、詩優に捕まって。連れてこられたのは屋上。
正座までさせられている私。
…心配かけたのは私だから…仕方ないけれど……。
「俺のネクタイなんかに命かけて、馬鹿じゃねぇの?あのまま下に落ちてたら怪我だけじゃ済まなかったかもしれねぇんだぞ」
真剣な表情の目の前の詩優は
……かなり怒っている。
「……ごめんなさい」
「許さねぇよ?お前反省してなさそうだし、目ぇ離したらまた無茶するだろ」
「……」
「俺がどれだけ心配したと思ってんだ。
お前を助けられたと思ったら走って外に行くし。そんで今度はボタンなんか拾って。
京子もだけど……ネクタイとボタン、なんで危ないことまでして取り返そうと思ったんだよ」
「……それは…」
「それは?」



