「イイのハリス?」

「構わないよエレナ」

「これ結構、高いよ?」

「そのくらいの値段、僕にとってははした金同然だよ」

 ハリスは余裕たっぷりの笑顔で私に購入を勧める。

 今日は休日、ハリスとデートだよ。
 制服の時のキチンとした身なりもステキだけど、ジーンズを履いたラフな私服姿もとてもステキなのだ。
 都心のある高級ファッション店に入ったの。

 ハリス自身が今まで着ていた衣類が古くてダサいって言うので買いに来たけど、ついでに私にも新しい洋服を買うよう促された。