がちゃっとドアが
開いた

ココアを飲みながら
談笑をしていた光ちゃんの顔が
笑顔のまま
固まった

私は振り返ると
怖い顔をしている女性と
目が合った

写真の人だ

光ちゃんと一緒に
笑顔で写真をとっていた女性

光ちゃんの恋人

私は立ち上がると
頭を下げた

「初めまして
橘 すみれです」

「ココ、どうしたの?」

光ちゃんは立ち上がると
玄関に向かう

「誰、あの人」

玄関に立ちつくしている光ちゃんの
彼女は私を睨んでいた

「昼に話をしたでしょ」

光ちゃんが明るい声で
説明をする

「私も今日は泊る」

「ココ、平日はダメだって…」

「嫌だ
あの人が泊るなら
ココも一緒にいる」

嫉妬…かなぁ?
私は
頭を掻くと立ち上がった

「あー…えっとぉ

光ちゃん、車のキーを貸して」

「スーちゃん?」

「私、車で寝るから」

「駄目だよ」

「あ、あと毛布も借りようかな
んじゃ、恋人同士は
仲良くね~」

私は笑顔で
彼女さんに手を振ると
外に出た

車の中に入ると
毛布に包まった