その顔、もっと見せて?

守ってくれた福智の背中は案外大きくて。




自然と繋がれた福智の手も、なんだか大きく感じる。




男らしいところも、あんだね·····。




「ちっ、彼氏連れかよ」

「こんな可愛い子に彼氏がいないわけないでしょ〜」

「まじでうぜぇ」

「2人も俺みたいな可愛い彼女ゲットできるといいね〜」

「お前に心配されたくねぇよ!」




相変わらず言ってることは軽いし、私別に福智の彼女になった覚えはないんだけど·····。




福智の逞しさに、なんだか心臓の音が早く感じた。




「大丈夫だった!?廉ちゃん!」

「·····うん」

「腕は?掴まれたところ、痛くなかった?」

「·····うん。過保護すぎ」

「心配なんじゃん」




いつもはヘラッてしてるくせに、まじめな顔して心配してくるから·····。




私、福智のその顔苦手。




調子狂っちゃう·····。