気が休まるどころじゃなくなって、気づけば予鈴が鳴り響く。




戻る準備、しないと·····。




「あーあ。いつもの椎名さんだ」

「うるさいわね」

「一緒にクラス戻る?」

「いちいち私に聞かないでくれる?」

「次はいつここ来る?」




もうっ、鬱陶しい!




無視無視。




勝手に私の髪の毛に触れてくるその手も振り切って、屋上を後にした。




最悪·····。




私のオアシスがなくなった·····。




「待ってよ〜椎名さ〜ん」

「着いてこないで!」

「行き先一緒なんだけど?」

「っ。じゃあ話しかけないで!」

「それは無理」




なんで!?




ほら、周りのみんながジロジロ見てくるんだけど!?




ヒソヒソと話す2人組もいて、これは噂になる覚悟が必要だと思った·····。