その顔、もっと見せて?

最近の休み時間はこんな感じで廉ちゃんと過ごしてる。




俺はそれがめちゃくちゃ楽しくて。




どんどん廉ちゃんに惹かれてる反面、廉ちゃんのまだ見えてない裏の顔をもって見たいと思ってる。




「椎名さんって·····ぶきっちょ?」

「えっ·····」

「針はこう持って、布はこう持つとやりやすいよ」

「あ、ありがとう·····」

「話すの初めてだよね?あたし矢野六華〈ヤノリッカ〉」




廉ちゃんに友達ができてる。




握手なんて交わしちゃって。




俺もその手に触れたことないのに·····。




「なに?福智も友達なる?」

「友達ならいいよ〜」

「好きになるのはNGってこと?」

「え、まさか矢野さんって俺のこと·····」

「まったくタイプじゃないわごめーん」




軽く振られたみたいになってるけど。




いや、うん、なんにも傷ついてないよ?




廉ちゃんのおかげでメンタル強化されてきたし·····。