ニコニコニコニコ·····。




私を馬鹿にしている時の福智が1番イキイキしてる気がする·····。




ウザイ福智の顔に背を向けて、私は戻る支度を始める。




髪の毛も少しずつ伸びてきたな·····。




『廉は髪の毛伸ばした方が可愛いんじゃない?』




その言葉を今でも覚えてる私は、まだあの人が私の中から消えてないんだと·····。




諦めの悪い自分が情けなくなる。




もう、伸ばすのやめようかな。




「廉ちゃん?」

「はっ。え、ちょっとなに!?」

「結ってあげる」

「別に自分でできるしっ。さ、触んないでっ」

「いいから、いいから〜」

「ちょっとっ」




その強引さどうにかなんないの!?




それに男の福智が三つ編みとかできるの!?




とかなんとか思っているあいだに、あっという間に結われた三つ編みの完成度は、私なんかよりも全然高くて。




「うん、可愛い。三つ編み似合うね、廉ちゃん」




いつものヘラッとした口調で、福智はそう言った。